【鼈甲】べっ甲の修理とお手入れ~「江戸鼈甲屋」さんに虫食い帯留を修復してもらいました♪
鼈甲の帯留や簪は、職人さんの手によって美しく蘇るってこと、ご存知でした?!
びっくりです! 虫くいだらけで・表面にキズもあって・艶のなかった「貧乏くさいべっ甲の帯留」が、ツヤツヤで美しい「高級そうな帯留め」に大変身しちゃいました~
お世話になったのは、亀戸に直営店をお持ちの「江戸鼈甲屋」さんです。
鼈甲について、いろいろ教えていただきましたので、ご紹介させていただきます。
フリマアプリで買った虫食い帯留
今回、江戸鼈甲屋さんにお手入れをお願いしたのは、フリマアプリで超お安く購入した、丸いべっ甲の帯留でした。
本当はもう少し小ぶりなものが欲しかったのですが、こんなシンプルな丸いものは、なかなか見つかるものでもありませんし。
「目立ったキズ・汚れなし」となっていたので、買ってみたのですけどね。
届いてみたら「キズ、あるじゃーん!!」おまけに「かなり虫も喰ってるじゃーん!!」って感じで。
ダメ元と思える価格で買っているので、しょうがないなぁ~と、いったんは思いましたけど。
しかしながら「なんとか使えるようにならないものか?!」とどうしても諦められず、ネットで「鼈甲手入れ」「べっ甲虫食い」などと探して、江戸鼈甲屋さんの修理HPにたどり着いた次第です。
まずはメールで問い合わせをさせていただき、画像を見ていただいただいた上で、商品を送付させていただきました。
- 帯留・磨き直し依頼で踏んだ手順
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- メールで連絡
- 画像を送信
- 見積依頼
- 商品送付(クリックポスト)
- 磨き直し・虫食い修理
- 店頭にて受け取り・清算
こんなに虫が喰ってるのにね。
大丈夫ですよ!と言っていただき、税込4400円というお手頃価格で、美しい帯留に戻していただくことができました。
江戸鼈甲屋さんで蘇った帯留
こちらは、江戸鼈甲屋さんの店頭で撮らせていただいた「仕上がった帯留」の写真です。 ピカピカ~ツヤツヤ~♪
そしてこちらは、先ほど自宅で撮った写真です。
職人さんの技って、すごいですねー!
あんなに欠けたようになっていた縁まで、見事に修復されていました!!
もちろん表面のテリもすばらしいです。 光がテカテカに光っちゃうので、写真を撮るのに苦労しちゃったくらいですよ~
キズだらけで艶のない貧乏くさい帯留では、帯に着けて出かける気にはなりませんけど(笑) これだけ立派にしていただけましたら「どーだー!!」くらいに胸を張ってお出かけできます!
帰宅後、幸せ気分で撮影した写真が↓こちらです。
へっへっへ♪ 嬉しいなぁ~
「ちょっとデカすぎ」というのが残念だと思っていましたけど、こうなるとむしろ「大きいことさえ好ましく思えてくる」から不思議ですね。
サービスで簪も磨いていただきました!
江戸鼈甲屋さんに伺ったこの日、ワタシはべっ甲のかんざしを挿していました。
当の本人(ワタシ)は、本べっ甲なのか?貼りべっ甲なのか?もしかしたらプラスチック?なんてことさえもわからずに、挿して使っておりましたけど。
さすが、べっ甲屋さんですね! すぐに気づいて「簡単にですが、磨きましょうか?」とおっしゃってくださったのです。
こちらが↓髪から抜いたかんざしですよ。
江戸鼈甲屋さんに見ていただいたところ、本べっ甲だということがわかりました。 これも、しっかり虫に喰われてましたよー
べっ甲を喰う虫は、ウールのセーターや洋服に付くのと同じ虫なのだそうです。 べっ甲はタイマイというウミガメの甲羅なので、羊毛なんかと同じ動物性の素材である訳なんですね。
なので、長期間使わずに仕舞う場合は、防虫剤と一緒に保管するのが良いそうです。(頻繁に使う場合は、特に必要ないそうですけど。)
簪を磨いていただいた様子は、後ほど動画で掲載しますね。
簪、磨いていただきました!(動画)
◆【鼈甲は蘇る!】ボロボロのべっ甲帯留が、新品みたいにツヤツヤに♪
※磨いていただいた様は、動画(約3分)の最後です。 冒頭は内容がかぶっていてすみません。
鼈甲のセルフメンテナンスについて
江戸鼈甲屋さんに、日ごろのお手入れについて教えていただきましたよ!
- 使用後はからぶきをする
>>キズが付かないよう、メガネクリーナーのような柔らかい布でからぶきをする。 - 濡れた手やクリームのついた手で触らない。
>>水や油で傷みやすいので、気を付けること。 - 髪に挿す時は、スプレー後に挿すこと。
>>結った髪に簪を挿してからスプレーするのはNG!最後に挿すこと。 - 簪は落下防止に、糸とUピンを付けるのがおすすめ。
>>二本足の簪に糸とUピンで落下防止を! - ツヤが無くなってきたら、プロにメンテを頼む。
>>触ってザラザラしたら磨き時♪ プロに相談しよう。 - 虫食いは広がることもあるので、要注意
>>虫歯みたいに大きくなる可能性があるので、虫食いを見つけたら要対処
べっ甲いろいろ。何が違うの?
斑の入った「茨布(バラフ)」と呼ばれるべっ甲と、飴色の「白甲(しろこう)」と呼ばれるべっ甲では、白甲の方が希少で価格も高いということは知っているけど、何が違うの? 高いべっ甲と安いべっ甲の見分け方は?
など、べっ甲と人気のべっ甲製品について、いろいろと教えていただきました。
江戸鼈甲屋さんの様子と併せて、次の記事にてご紹介いたします。 続きも見てねー