【着物お手入れ】単衣の大島紬を水洗いしてみました~
先日、ドアノブにお袖を引っ掛けて、ビリッ!とやってしまった単衣の大島紬を、自分で手洗いしてみました。
袖付縫い直すなら少し裄出ししたかったので、洗えばキレイにすじ消しできるかな?と思ったことと。
背中と脇に汗ジミがありましたので、「このシミ、少しくらいは薄くならないかな?」という期待もこめて。
単衣大島紬の水洗いの様子と、仕上がり具合について書きますねー♪
単衣の大島紬が自宅で洗えるって本当?
「単衣の大島紬だったら、自分で手洗いしても大丈夫♪」と、和裁教室のお友達に聞いて、やってみることにしました。
大島紬は、糸の状態で何度も水にさらされるので、水通ししても縮むことが少ないというのが、自宅で水洗いできるという根拠です。
とは言え、もちろん例外もあるでしょうし。
下半身に正絹の居敷当てがドーンと付いているような場合には、収縮率が違うことも考えられますし。
「最悪、上手に洗えなかったら、全部解いて洗い張りして、仕立て直しをしよう」と覚悟を決めて、自宅での水洗いにのぞみました。
最初に寸法を取っておく
洗う前に、袖幅・肩幅・袖丈・身丈・前巾・後巾・衽巾、このくらいは寸法を取っておきましょう。
洗い上がった後、どのくらい縮んだのか?縮まずに済んだのか?を確認をするためです。
シミや汚れに印をつける
着物を水に浸けてしまうと、シミや汚れの個所がわからなくなってしまうため、あらかじめ糸でしるしをつけておきます。
針穴が生地に残るのが嫌だったので、糸印を控えめにしましたが、これではやはりシミの場所がわかりにくかったです。
的確につまみ洗いやブラシ洗いをするのであれば、囲むようにしるしをつけた方が良いかもしれません。
針の穴や縫いあとは、乾いてアイロンをかけてしまえば、ほとんどわからないくらいになりました。
使った洗剤
最初に、シルク専用の洗剤で押し洗いをしてから、ブルークリーナーで汗ジミが気になるところをこすり洗いしました。
今回洗った紬は、歯ブラシでこすり洗いしても毛羽立つことがなかったので、結構ガシガシブラシで洗ってみましたが、残念ながら古い汗ジミは、まったくと言って良いほど落ちませんでした。 シミと言うより変色というレベルですね。
部分洗いとは言え、ブルークリーナーを一緒に使ってしまったら、なんだかシルク専用の洗剤を使った意味がないですね。 少しゴワゴワな手触りになっちゃったので、数回すすいで、脱水を1分(タオルにくるんで)してから、もう1度、今度はエマールで洗い直しをしました。
単衣・大島紬の洗い上がり
脱水後は、着物ハンガーにかけて、日陰干しです。 この時、糸印は外してください。
乾燥後は、さっぱり&ふんわりと仕上がったものの、「なんとなく白ぼったくなっっちゃったかしら?」と少し不安に思いましたが。
アイロンをかけて仕上げたところ、イイ感じにツヤが戻って、手触りも良くなって。 自宅で水洗いしたなんてわからないくらいになりましたよ!
単衣・大島紬を自分で洗ったら縮む?
ケースバイケースではあると思いますが、今回は、ほとんどサイズは変わりませんでしたので、よかったです。
幅も丈も、洗う前とほぼ同寸でした。
これなら、また自分で洗ってみてもいいなーと思いました。
そのうち、大島以外の単衣紬にも挑戦してみたいと思います。
■着物を部分洗いする際に、普通の汚れ落とし石鹸では、少しごわついてしまいます。 「なにか良い部分洗い用の石鹸はないかなー?」と思っていたのですが、すごく良い石鹸を見つけました!
洗濯用ではなく「洗顔石鹸」なのですが。
試してみたところ、とてもやわらかく・しなやかに仕上がったのです。
次の記事でご紹介しますねー