【江戸小紋染め体験・その2】江戸小紋染工房「小林染芸」さんの染め体験レポ♪しごき染したよー

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板橋区・江戸小紋染工房「小林染芸」さんにお邪魔して、伝統工芸「江戸小紋染め」体験をさせていただきました!体験レポート・その2です。

江戸小紋染めの様子

 

江戸小紋の作品例

 

本記事では、手捺染(型紙に柄をプリント)によるしごき染めの様子をご紹介させていただきます。

 

■前編:その1記事はこちら

江戸小紋体験
江戸小紋染工房「小林染芸」体験教室

江戸小紋染工房「小林染芸」さんで一越ちりめんに伊勢型紙の寄せ小紋を染めました♪...

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布地の上に型紙を置きます

長板に白生地を貼り付けたら、伊勢型紙をセットします。 布地よりも型紙の方が若干大きいので、布地の端に無地場ができないように注意して置くのがポイントです。
型紙をセット

 

型紙には「天地」があるので、上下を間違えないように気を付けます。 天(上)と地(下)の無地場の長さが違うんですよ。(天が長い)

次に防染糊をヘラで塗り付けて行きます。 防染糊は見た目にわかりやすいように、活性炭で黒い色にしているそうです。 原料は、もち米・米ぬか・塩(防腐剤として)などですって。
防染糊を付ける例

 

上の写真は短い白布を使って説明していただいておりますが、体験用にいただいた白生地は二尺(約76cm)です。  1枚の型紙で生地全体に柄付けすることはできないので、必ず1回は型紙送りをすることになるんですね。

薄く&全体的にきっちりと糊で柄を伏せていきます。 
防染糊のチェック

 

防染糊のチェック2

 

型紙を少し持ち上げてみて、きちんと糊付けできていたら、型紙をまっすぐ上に上げて外します。
型紙を外す

 

キレイですねー! 型紙通りの柄が、一越ちりめんに糊うつしされましたよー!
江戸小紋の糊付け例

 

型紙を送って、無地部分を追加で糊付け

さて、難しいのはここからです。

無地場に型紙を置き直して、続きの柄をプリントします。
型紙送り

 

こんな細かい柄を、どこで継いだのか?わからないように型紙を置くことができるなんて、びっくりですよねー
型紙を継ぐ

 

その秘密は「星」と呼ばれる型紙の小さな穴です。 赤矢印の部分に、小さな「点」があるのがわかりますか?
型紙の星

 

型紙の星2

 

上の写真とは違う型紙ですが、↓型紙側の星の例です。 この型紙の点と布地の点を合せると、柄が繋がるという仕組みになっているんですよー!
型紙側の星/

 

型紙を送ったら、また防染糊を塗っていきます。 
防染糊をさらに塗る

 

型染め体験の防染糊付け

 

全部塗り終わったら、型紙を外してドライヤーで乾かします♪  見てー!!どこで型紙を送ったのか?わからないでしょう?
防染糊付け完成

 

ドライヤーで糊を乾かす

 

それにしても、気の張る作業ですね。 一つの反物12~13mに防染糊を塗り終えるには、一体何回の型紙を送れば良いのでしょう?

最後の最後で、型紙がちょっとずれたら? 防染糊が、上手く付いていなかったら??? そう考えると、細かい柄の江戸小紋の反物が超高価なのも納得がいきますねー

 

江戸小紋・防染糊用のへら

ちなみに、防染糊を塗るのに使用したヘラは↓こんな感じです。
防染糊のヘラ

 

横かき用の「駒箆(こまべら)」で、ヒノキ製。 昔は竹が使われていたそうです。 この駒箆ひとつとっても職人さんのこだわりがあるのだそうで、箆の先端を紙やすりで研いで「自分の使いやすい角度」をつけているとのこと。

また、箆にもいろいろ種類があって、縦かき用の箆ですとか。(縞柄とか)
縦カキ用ヘラ

 

昔、関東の職人さんが使用していたという出刃箆ですとか。(駒箆はもとは関西)
出刃箆

 

そのあたり、小林染芸さんのブログに詳しく書かれていましたので、興味のある方はぜひどうぞ。

 

地色糊を塗る(しごき染め)

江戸小紋は、地色糊を生地全体に塗り付けて染める「しごき染め」です。 防染糊を置いて(糊うつし)、しごき染めをしていきます。

糊うつし

 

しごき染め

 

この時、地色糊を均一に塗っていかないと、後でムラになったり・綺麗に柄が出なかったりするらしいです。
地色糊を塗る1

 

地色糊を塗る2

 

あんまり強くしごき箆をかけてしまうと、防染糊が取れてしまいそうな不安があって、なんだか恐る恐る塗りましたよー

 

おがくずを撒いて、蒸す。

地色糊を塗り終えたら、長板から外した生地がくっつかないように「おがくず」を撒きます
おがくずをまく

 

このおがくずも、そんじょそこらのおがくずとは違うようで。 めちゃめちゃ細かくてサラッサラの「特注おがくず」!

なにやら海苔におかかをまぶしているような気持になって。 着物の生地というよりも「食べ物」を作っているような気分になってきたところで、布地を外して、木枠にかけた金属のワイヤーに蛇腹に掛けてもらいます。
木枠のワイヤーへ

 

そして、工房の奥の部屋へ移動して、蒸し用の釜?へ入れていただきましたよ。
蒸し釜

 

江戸小紋の蒸し

 

小紋染め蒸し

 

蒸し上がるまで、20~30分くらいでしたでしょうか?

その間、小林染芸さんでお使いの染料(地色糊)について、江戸小紋の発祥や歴史について教えていただき、希少な「江戸小紋の伊勢型紙」を拝見させていただきました!

江戸小紋の着物が欲しくなっちゃうこと請け合い。 職人技が光る希少な「江戸小紋の伊勢型紙」は、次の記事に掲載します~

江戸小紋の伊勢型紙1
江戸小紋って素晴らしい!

染工房「小林染芸」さん体験レポ3~江戸小紋染め体験のススメ...

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体験会の様子を動画で観てね!

一部画像がかぶっておりますが、小林染芸さんが防染糊&地色のりを塗ってくださるところを動画で撮らせていただきました。
鮮やかな職人さんの手つきをぜひご覧ください。

 

■小林染芸さんの体験教室(5月&11月)については、 詳細は公式サイトでご覧ください。

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