長襦袢の種類と季節
着物に袷や単衣があるように、長襦袢も季節に合わせて選びます。
と言っても、長襦袢は下着ですから~
あまり人目につくものではありませんので、暑いか?寒いか? 個人の判断で、快適なものを着ていただければ良いと思うのですが。
やはり目安は知っておきたいと思いまして調べてみました。
長襦袢を選ぶ目安となる種類と季節をご紹介させていただきます♪
◆長襦袢と半衿 季節ごとの早見表
■クリックで大きく見れます。
※参考サイト: 荒川益次郎商店:半衿のお楽しみ>半衿暦
※参考書籍:和装小物のお酒落―保存版きものに強くなる (家庭画報特選)
2022年8月 関連記事を書きました。
単衣~薄物時期の長襦袢(素材の例)
☆長襦袢の素材☆
袷の時期用の長襦袢
- 正絹(綸子・縮緬) ⇒ 正絹の着物はもちろん、木綿やウールにも。
- モスリン(毛織物)⇒ 木綿・ウールに
- 化繊(ポリエステル・アセテート)⇒ 正絹・モスリンの代用として普段着用に。夏物もあります。
単衣時期用
単衣時期の長襦袢は、楊柳、絽、紗、麻 素材が一般的です。
ただ、袖口や振りから見えるものでもあるので、その点を考えて、好みと着物に合わせて選んでください。
★透ける着物は、白い長襦袢を着るのが基本です。 絽の着物には絽の襦袢、麻には麻が良いとされています。
長襦袢・仕立ての違い
季節による長襦袢の仕立て方についてです。
袷の時期用・無双袖
極寒用。 胴裏をつけ、袖も2枚仕立てにしたものです。
写真は2部式に切っちゃったものの下(裾除け部分)ですが・・・
胴裏が付いて2枚仕立てになっているので、あたたかいです。
無双袖は、裏表が筒状になっている袖のことです。
表と同じ生地で袖の裏側もできています。
袖無双・胴単衣・居敷当て付き
こちらは↓呉服屋さんで反物から仕立てていただいた長襦袢です。
胴は単衣仕立てになっていますが、居敷当がしっかりとついています。
袖は「無双袖」です。
胴は単衣で袖無双・・・現在の長襦袢は、このタイプが主流となっているそうです。
袖無双・胴単衣・居敷当てなし
化繊のプレタの襦袢や、仕立て上がりの襦袢によく見かけるタイプですね。
胴単衣で袖無双だけど、居敷当は無い・・・という襦袢です。
下の写真↓も、長襦袢を2部式に切ってしまったものですけれど。元は「袖無双 胴単衣 居敷当てなし」の襦袢だったものです。
単衣・単衣袖
ちゃんとした「単衣 単衣袖」の襦袢は持っていません。 着用時期は5月ですが、6月になれば薄物(夏用)の襦袢が使えますし、誂えるのは勿体ないので、単衣の2部式襦袢に単衣の替え袖があればいいかなーと思っています。⇒買いました!
「袖無双 胴単衣 居敷当てなし」の長襦袢を壊して、無双袖+単衣袖 の両方ある嘘つき襦袢を作ってもらいました。
これで、今年の5月は「単衣袖」で着物が着れます~!!
詳しくはコチラでどうぞ♪
無双袖と単衣袖。どちらも使える“大嘘つき”襦袢(2部式)を作ってもらいました♪
爽竹で長襦袢を仕立ててみました。
※2020年3月追記
和裁を始めて、長襦袢を自分で作ったり・直したりできるようになったので、今ではたくさん持っています!
写真は「東レ・爽竹」の反物から作った、袷(春秋用)~単衣用の長襦袢です。