【手入れ】正絹・単衣の長襦袢を自宅で手洗いしました。~縮まなかったよ!
骨董市で購入した「単衣の正絹長襦袢」を、自分で手洗いしてみました。
以前、綸子の長襦袢を水洗いしたら、モソモソに質感が変わってしまってことがあったのでドキドキでしたが、今回はまずまずの仕上がりでした。
骨董市やリサイクルショップでお安く買った長襦袢は、単衣・光沢の少ないタイプの生地でしたら、自分で洗っても大丈夫かも。
でも、あくまで自己責任でお願いしますね~
手洗いの理由は、セルフドライクリーニングができなくなってしまったから
埃っぽい着物やベタツキのある着物、なにやら薄汚い塩瀬の帯などをまとめてキレイに洗うのに、すっごく重宝していた「セルフドライクリーニングのコインランドリー」ミスターランドリーさん。
先日「今、ドライの機械は空いていますか?」と青葉台店さんにお電話をして、大ショックを受けました。
なんでも、ドライの機械は昨年(2019年)秋に壊れてしまったということで。
「部品が手に入らないので修理は不可能。直る見込みナシ。」と伺って、ガーーーーーーン!!!!って感じです。
どうしよう? 他にもセルフでドライクリーニングができるコインランドリーってあるかしら???
必至に調べてみましたが、見つからず。
仕方なく「自分で水洗い」を試してみることにしました。
洗ってみた長襦袢:正絹・単衣・地紋・卵色
洗ってみた長襦袢は、正絹・単衣・地紋・卵色の長襦袢です。
コレ、生地はなんていうのかな? 紋綸子? 綸子というほどツヤツヤではないですが、縮緬でもないです。
単色(ゆで玉子の黄味みたいな色目)で、地紋入りです。
長襦袢というと、無双袖・胴単衣が多いですが、こちらは袖も全部単衣です。 居敷当てもありません。
着用時期で言うと、3月末~5月いっぱいと10月くらいでしょうか。
暖かくなってきた頃から、単衣&盛夏用の長襦袢になる前あたり。
そんなに寒々しい感じはないので、袷の襦袢に使ってしまっても良いかなーと思います。
ワタシにはサイズが合わないですけど。
正絹の長襦袢を洗った様子
実際に、ドポンとお水に浸けて洗った様子です。
洗剤はエマール使用
洗面台にお水をはって、エマール入れて。
それから、袖だたみにした長襦袢を沈めて圧し洗いしました。
濯ぎは2回。仕上げに柔軟剤を少し
初回圧し洗い後のお水です、汚っつ!!
2回濯いで、柔軟剤を少し入れたお水で仕上げ。 流水でさっと流してバスタオルへ
脱水は1分。タオルに包んで
バスタオルに包んで、洗濯機で1分間脱水しました。
着物ハンガーで日陰干し
脱水後は、着物ハンガーにかけて日陰干しします。
長襦袢水洗い、サイズの変化は?
洗う前のサイズは、裄丈67cm、身丈(肩)116cmでした。
ワタシには全然小さいため、裄出し・身丈出しをしたいと思いましたが、うーん。ちょっと無理かも・・・というサイズなんです。
いっそバラして嘘つきにでもしちゃおうか?とも企んでいたのですが。
洗ったらね。なんだか伸びたんですよねー。
33.5cmだった袖巾は34cmになり、身丈はなんと120cmになっていました。
「これなら内揚げ下ろせば、ワタシでも着れそうだぞ♪」と喜んだのもつかの間。
翌日まで干しっぱなしにして、完全に乾いたところでもう1度測ってみたら、今度は元のサイズよりも1cmくらい縮んでましたぁ~(涙)
なんだか、質感もモソモソってなってるし。あれ???って感じ。
「絹は熱を当てると艶が戻る」と聞いているので、愛しのパナソニックスチームアイロンを当ててみましたよ。
ハイ。アイロンで無事に復活です。 サイズも元に戻りました~
袖巾33.5-34-33.5
身丈116-120-116
うーん。残念。 濡れた状態での120cm身丈だったら、内揚げ下ろせばイケたのになぁ。116じゃどうにもならない。
色も柄も気に入っているので、残念ですぅ~
正絹長襦袢・自分で洗った結果
正絹長襦袢を、自分で水洗いした結果・まとめです。
濡れた状態でアイロン仕上げをしていれば、多少は伸びたのかもしれないですが、乾いて若干縮んだ状態でアイロンをかけたので、洗う前と同じサイズに仕上がりました。
身丈(肩)116
裄丈67
肩幅33.5
袖巾33.5
袖丈47
袖付21
衿巾7.5
前巾27
後巾30
スチーム使って伸ばしたので、少しペロンとした感はありますが、長襦袢なので着ちゃえば見えない(笑)
質感自体は大差ないので、仕上がりはまずまずだったと思います。
これが袷となると難しいと思いますが。
袖無双くらいだったら、なんとかイケるかも?!
「呉服屋さんに持って行くほどでもないんだけど、このままじゃ、ちょっと着たくない~」という長襦袢なら、ダメ元で洗ってみるのもアリだと思います。
洗って困ったことになっちゃった場合は、バラして「嘘つき」にしてください♪
◆嘘つき長襦袢の作り方は、今月号(vol.61)の七緒に載ってますよー
>>七緒 vol.61―よ~い、どん! 「たんすの着物」応援団――無敵の「薄羽織」/ 「ちっちゃい着物」を着る方法 (プレジデントムック)