【着物セルフドライクリーニング】コインランドリーで着物を洗った~体験レポX3回分♪

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着物を丸洗いできるコインランドリーに行ってきました。
初回が昨年(2018年)12月です。
その後、2月・4月と行っているので、半年の間に3回も利用させていただいているワタシ♪

コインランドリー着物

自分で着物丸洗いしてみた

骨董市等でお安く買った着物でしたら、多少傷むかもしれないことは覚悟の上で、挑戦してみる価値は十分あります。
埃っぽかったり、なにやら茶ばんで見えていた着物や帯が、すっきり!さっぱり!予想以上にキレイになったので、嬉しいです~

3回分の体験レポを書きますね。

※2020.04追記

昨年秋にドライの機械が故障してしまったそうです。修理の目途はたっておらず、多分、使えるようにはならないだろうとのこと。どうしようか?と途方に暮れております。 どこか、セルフドライのできる店舗さんをご存知でしたら、教えていただけないでしょうか?!

◆ミスターランドリーさまよりメッセージをいただきました。
ありがたいことに、ミスターランドリーさまよりご連絡をいただきました。 2020.12.15現在直営店は以下の3店とのこと。セルフドライもあるかしら?! お尋ねしてみますねー

・千葉県美浜区高洲一丁目
・江戸川区船堀
・千葉県松戸市北松戸

初回利用は2018年12月。着物・帯・長襦袢・羽織など、計8㎏分を洗ってみた。

ミスターランドリー

ワタシがお世話になったのは「ミスターランドリー」というコインランドリーです。

洗濯もの容量目安

普通の水洗い用洗濯機は、24時間使えますが、ドライ用の洗濯機は、スタッフさんがいらっしゃる時間帯だけ利用することが可能です。
もちろん、着物専用という訳ではないので、普通のお客さん達は、ウールのスーツやセーター、学生服なんかをお持ちになることが多いようです。

ドライのコインランドリー4㎏まで

料金は、1回4㎏までで1,600円です。

目方は、スタッフさんがその場で量ってくださいます。 (少ないのは良いけど、4㎏オーバーはNGです。)
ワタシは自宅であらかじめ重さを量って行きましたので、わりときっちり、4㎏分を投入していただくことができました。

4㎏分の着物
◆最初に投入した4キロ分の和服たち

襦袢X1、単衣縮緬着物X1、名古屋帯X3、博多帯名古屋帯1

いろいろな方の体験談を読み漁っておりましたので、「リサイクル着物なら、セルフドライで十分!」「着物の丸洗い、コインランドリーでも大丈夫」と思ってはいたものの、やはり、不安は結構ありましたから。

初回・先発は、ダメになっても諦めがつくような着物や帯で挑戦しました(上の写真)。

コインランドリーで着物。投入時

ネットで見た・ブログを見たと、着物を持ち込まれる方は多いそうで、スタッフさんも慣れたものです。
投入時にざっと確認してくださって、「これなら多分大丈夫」と言ってくださいました。(とは言え、利用はあくまで自己責任ですよ。)

「和服投入→料金を入れる→スイッチを入れる」といった一連の作業は、全てスタッフさんが行ってくださいますので、荷物を預けたら、機械が止まるまでの約50分間は外出してもOKだそうです。

洗濯セルフ着物

なんかねー。
びしょびしょになって、グルングルン廻っている着物や帯を見ると、「本当に大丈夫なのかなー?」とメッチャ不安になってきますけどね。
ワタシは、「どんな感じで洗濯した着物が出てくるのか?」が見たかったので、そのまま待たせていただきました。

洗い・すすぎ・乾燥までを1回で行ってくれるので、出てくるときは「丸洗いが終わって乾いた状態」になる訳で。
すごーくドキドキしちゃいました。

プロ仕様のアイロンを貸していただける!これ、ラッキー!!

アイロン貸してもらえる

ドライクリーニングの機械は1台しかありませんでしたので、次の4㎏は1回中身を出してから入れ替えるということになります。
でもね。
なんと、プロ仕様のパワフルなスチームアイロンを「ドライクリーニングのお客さん」にサービスで貸していただけるので、2回目の待ち時間はアイロンがけをして過ごせます♪

いやぁ~♪ このアイロンが、すごいんですよ!!
シューーーーーーッツ!!!と、めっちゃ強力で使いやすいの♪

紗の帯を洗った

こちらは↓夏用オフホワイトの紗?(正絹)の名古屋帯なんですけどね。

少しシワが付いた状態で出てきたので、「ああ、めっちゃ白さは増したけど、シワがついたなー。硬い帯は、やっぱ、洗っちゃダメなのかなー?」なんて思いましたけど。

紗の帯にアイロン1

念のために、スチーム全開でアイロンをかけてみたら、あら、びっくり。 キレイにのびるじゃーん♪

紗の帯にアイロン2

最初はちょっと怖かったので、「当て布しようか? 少しアイロンを浮かしてみようか? スチームはかけない方が?」なんてビクビクしていましたけどね。

少しやったら、腹が座ってきたというか。 「このアイロン、快適だわー!!」とばかりに、シューシュースチームしちゃいました。

夏帯の出来上がり

ねえ? このくらいなら、問題なく締めれるよねー?

出来立てほやほやは「石油溶剤の臭い」がします。

乾燥が終わってから、衣類を取り出していただく訳ですが。
実は取り出してすぐの状態では、まだ若干湿っているものがあるのです。

一度吊るす(selfドライ)

そのため、一度全部ハンガーにかけていただき、揮発性溶剤を飛ばします。(アイロンは、次々とかけてOK)

ドライクリーニングは、石油系の溶剤で洗うものなので、普通にクリーニング店に出したものでも、独特のニオイがついたまま戻ってくることがありますが、そのクリーニング臭とちょっと似ている香がします。 

すっかり乾いてしまえば、ほとんど気にならなくなるニオイです。
強力スチームアイロンでも、ニオイはかなり飛びますから、ワタシは全然気になりませんけど。(気になるとおっしゃる方もいるようです。)

まあ、古い着物の悪臭と比べてしまえば、ドライクリーニングの洗濯液のニオイなんて、かわいいもんですね(笑)
今回は、そんなに臭い着物は持ち込みませんでしたけど。
埃のニオイも箪笥のニオイも、泥臭いようなカビのニオイも? かなり消してくれるかも?と思いました。

解いた羽織は、ネットに入れたまま洗っていただきました。

そういえば。主人用にお直しをしたかった羽織は、少し解いた状態で持って行きましたので。
ネットに入れたままで洗っていただきました。(ネットは用意していきましたが、店舗で貸してもいただけるようです。)

ネットに入れてドライ
解いた羽織

ネットに入れたままですと、内側は結構生乾き状態で出てきます。
また、畳んだ状態のまま洗うことになるので、直に入れるよりは「汚れを落としにくい」ということもあるようです。

なので、できればネットは使わない方が良いようですが、デリケートなものは使わないとダメージ出る恐れがあるので、心配ならば使った方が良いです。

セルフドライクリーニングで着物・帯を洗って、良かったこと。残念だったこと。

洗って良かった帯着物
◆良かったこと。
・ベタツキが取れてサッパリした。
・手触りがふんわり、さらさらになった。
・くすみが取れて、色がキレイになった。
垂先手垢
博多帯手先
◆残念だったこと・その1
・垂先についた手垢のような汚れは落ちませんでした。

※白地の博多帯です。購入時から薄茶色くなっていたので、家で石鹸+水で部分洗いをしたら、悪化しました。 それから数年経っているので、さすがに落ちませんでした。(垂先を裏にずらして縫い直そうと思います。) しかしながら、他の部分(手先とか)は、白さがぐんとアップしました。(←よかったこと)
長襦袢胴裏シミ
◆残念だったこと・その2
・胴裏のシミは、落とせませんでした。

※「蛍ぼかし・よろけ縞の長襦袢」。買ってから胴裏(後裾)のシミに気づきました。 ダメだろうとは思ってましたが、これも全く落ちませんでした。(そのうち裏を取り替えます。) ただし、表地は光沢が美しくなり、手触りもスルンとなりました。(←よかったこと)
マフラーのタグ
◆残念だったこと・その3
・マフラーのタグが取れてしまいました。

※和服と一緒に洗ったディオールのマフラーのタグが、2つとも取れて出てきました。 糸が弱っているものは、要注意です。
塩瀬の帯

塩瀬の帯は、5月に締めて出かけましたが。

だいぶ小汚い感じの帯だったのが、ここまでキレイになっていました。 まさかコインランドリーで洗ったなんて、これなら絶対、わかりませんよねー♪

ミスターランドリー・2回目(4㎏1回)

今年(2019年)2月に、2回目のセルフドライクリーニングをしに行きました。

セルフドライ2回目洗った着物

1回目でだいぶ勝手がわかったので、今回は、少し良いものも持って行ってみましたよー

袷の江戸小紋

例えば、袷の江戸小紋です。 特に縮むようなこともなく、ふんわりと軽くなった気がします。
瓢箪の長襦袢は、身丈を裾で出したので、筋消ししたくて再度洗ってみることにしました。

羽織と紬の着物がキレイになった

夏羽織や袷の紬も、さっぱりと洗い上がって。

ドライクリーニングだけでは、汗のような水溶性の汚れは落ちないとわかってはいますけど、このくらい軽やかにさっぱりすると、リサイクル着物も気分よく着ることができます。

綴れ帯のほつれ

2度目の挑戦で残念だったのは、かがり仕立ての袋帯(綴れ)の糸がほつれてしまったことです。

帯の両端(耳部分)の黒ずんだ汚れも、期待したほどキレイになりませんでしたしね。
ただこれを機会に、キレイな糸で縫い直したため、結果的にはだいぶ蘇った気はします。

長襦袢袖口

また、袖口の汚れが気になっていたお気に入りの「雀柄の長襦袢」も、全体的にすっきりとはしたものの、袖口の黒ずみ汚れはまんま残ってしまいました。

こうした汚れは、あらかじめ部分的にベンジン・リグロンなどで落としておいてから、ドライクリーニングをするのが良いかもですね。
油性のクリーナーでできた輪ジミであれば、ドライクリーニングで消すことができるらしいので、今度やってみたいと思います。

ミスターランドリー・3回目(4㎏1回)

serfdrycleaning-3th

3回目のセルフドライクリーニングには、更に大事なアイテムを持ち込みましたよ。

紬洗う前

琉球絣柄の紬ですとか。

朝顔の羽織

紗の羽織ですとかね。

朝顔の薄羽織は、すごく薄くて柔らかい生地質ですが、特に難が出ることもなく、しわが取れて状態がすごく良くなりました。

反物

先日自分で縫って誂えた「単衣羽織の反物(リサイクル品)」も、仕立て始める前に、ネットに入れてグルグル洗ってしまいましたが。

単衣羽織

一応、こんな風に↓完成しました♪

ドライ後のスチームアイロンを、かなりいい加減にかけちゃったので。 反物巾が揃っておらず、印付けがめっちゃ大変だったという反省点もありますが。
「湯のしじゃ、ちょっとなぁ」と思うような古い反物でしたので、セルフドライで洗うことで、すっきり感は得られましたよ。

ミスターランドリーを利用しようと思ったきっかけ

ミスターランドリーさんのセルフドライを知ったのは、着物について何か調べものをしていた時に、たまたま目が留まったブログ記事がきっかけでした。 結構昔に書かれた日記調のブログだったと記憶しています。
(その後、いろいろググってみたので、どの記事だったか?忘れてしまいました。すみません。)

「コインランドリーで着物を洗ったなんて、びっくりだなー」と思いながら、家の近くにミスターランドリーさんを探してみると、車で30分程の場所に1店舗あることがわかりました。  

早速お電話で問い合わせてみて、年末になる前に8㎏洗ってみた次第です。

大体7点くらいで4㎏なので、料金にすると@230円しないで、着物や帯が洗えたことになりますから、めっちゃ激安ーーーー!!
骨董市大好きの私には、もう無くてはならない存在=ミスターランドリーです♪

最後に、ミスターランドリーさんのスタッフさんに教えていただいた「洗わない方が良いモノ」について書いておきますね。
お近くに店舗があれば、ぜひ利用してみてください。←本当はあまり教えたくないですけどね(苦笑)。だって、混んじゃうと困るから。

◆洗わない方が良いもの

  • 箔のあるもの=箔が剥がれる。箔が変色
  • 特殊な染料を使ったもの=まれに溶剤に色が出てしまうものがあるとか。
     絵具で手書きしたようなものは要注意だそうです。
     普通の友禅や染めの着物等はOKです。
  • 高級なもの=何かあっても自己責任で泣くだけなので。
  • ドライがNGマークの素材のもの=洋服のタグを参照してね
  • 古いもの・弱いもの=糸がほつれる・布が裂けるなどのトラブルあるかも
  • 長いもの・細かいもの・シワが付きやすいもの=ネットに入れて。

◆混雑する時期

当たり前ですが、衣替えの時期は、洋服を洗いに来る方が多いので、混雑するそうです。
ドライクリーニングのマシンが1回50分程かかりますし、一人で3回分とかお持ちになる方もいらっしゃるそうなので、朝から1日使えなくなるということも多いのだとか。

なるべく、衣替えの時期を外して行ってください。

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