【男の浴衣】着付けのポイント

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随分前に、男性の浴衣の着付けについて書きました。
今見ると、ちょっと丈が短いなぁ・・・もう少し帯が下の方が良かったなぁ・・・と、いろいろ思うところがあるんですけど。

メンズの浴衣の身丈が短い場合は、もうどうにもなりません。 新しく自分にあった丈の浴衣を購入するか、合うサイズが見つからなければ、お誂え(反物から仕立ててもらう)するしかないんです。

最近、よく「ちょっと短すぎるんじゃないかなぁ~?!」と思う浴衣姿の男性をお見かけするように思うのですが、そもそも「どのくらいならちょうど良くて、どのくらいなら短いのか?」よくわかりませんよね。

・・・ということで、メンズ浴衣のサイズ感について書いてみたいと思います。

■新ゆかた特集にも、メンズ浴衣の着こなしについてのページを更新中です!こっちも見てねー!!
メンズ浴衣の着こなしページイメージ

 

メンズの浴衣のサイズ選び

浴衣の着丈(身丈)が短い

浴衣の丈は、浴衣に袖を通して腰紐を締めた状態で見てください。 その際、腰紐の上に少しゆとりを取っておくことをお忘れなく。

下の写真は兵児帯まで締めちゃっていますが、腰紐1本かければよいです。 ◯印のあたりを紐の上に少したくしてから、浴衣の裾の長さをチェックしてください。
背中にゆとり

 

浴衣を着て腕を上げ下げすると、どうしても紐の上に上がってくるからです。 紐上にたるみができれば、当然その分、裾が上がって短くなります。 ですので、最初からたくしてサイズを見れば間違いないです。

では、どのくらいだと短いのか?というお話ですが。 自分で着せておいてナンなんですけど・・・下の写真の浴衣は短いです。
短い

 

緩い傾斜の坂道で下から撮っていますので、余計に短く見えるのかもしれないですけど。

バランスの良い着丈は、くるぶしが隠れる程度ということなので、このくらいですかね?
くるぶし

 

たぶん↓この写真の丈でも、気持ち短いんじゃないかなぁ・・・青矢印くらいまであっても良いのでは?と思います。
※メンズの浴衣は、丈が長すぎるよりは少し短い方がマシ・・・・・・ということなので、くるぶしにかかる~隠れるくらいがベスト丈のようです。
浴衣の長さ

 

逆に、カカトが1~2センチしか見えないようでは長いです。 そのくらいなら、腰紐の上に多めにたくせばオッケーなので、くるぶしの下に丈を合わせて長い分を紐の上に引き上げてしまいましょう。  腰紐の上に余分を挟むように帯を締めれば、背中のたるみは気になりません。 腕の上げ下げで多少は出てきてしまいますが、男性の場合は少し多めに余裕があっても良いと思います。

市販品(プレタ)の浴衣を買う場合には、身長ー25センチ~30センチ程度が目安ということですが、体型・肉付きでも変わってきますので一概には言えません。 恰幅の良い方ならその分短めになりますし、細身の方なら長くなります。 

家にある浴衣を羽織って腰紐を締め、実際に着てみた感じから「あと何センチ・・・」と割り出しておくと良いですね。 その際羽織る浴衣は女性ものでも大丈夫です。 浴衣の身丈と「プラマイ何センチ?」を見るだけですから。
身丈

 

浴衣の着丈(身丈)が長過ぎる場合

昨年、主人にと骨董市で買った「伊勢丹の両面染浴衣」は、身丈が144センチありました。
伊勢丹

 

主人の身長が166センチくらいなので、ベストな身丈は141~136センチくらいです。 購入時には「腰紐の上でたくす」ということを考えていなかったので、8センチも長いというのはいかがなものか・・・と買うのを悩んでいましたら、着物ツウなお客さんが「帯で隠れる位置で、内あげやおはしょりみたいに縫いこんじゃえばいいのよ。」と教えてくださいました。

内あげというのは、反物から着物を仕立てる際に胴の真ん中あたり(帯下になる部分)に縫いこむ余分な布です。 和服は余り布を捨てることをせずに身丈の中に仕舞っておきますので、内揚げを取って仕立てます。  仕立ての段階で取るものなので、出来上がった浴衣に「内揚げ」とは、モノのたとえですね。

「浴衣の丈が長いなら、裾上げすればいいんじゃない?」と思われるかもしれないですが、和服で「裾上げ」は普通はしません。 浴衣の裾の縫い代は↓こんな少し(1センチ程)しかありませんので、ここが5センチ、10センチになってしまうと見た目もちょっと変な感じになってしまいますから~
浴衣の縫い代

ですので、女性や子どもは腰紐の位置で「おはしょり」を取って、着物の長さを調節しているんですけど。

おはしょり女性

 

※子どもの場合は腰あげと言って、縫い上げます。
長襦袢子ども

男性の場合、このおはしょりを取りませんので、最初から「丈の合った着物」を着ないといけないのです。

帯の中に縫い目が隠れるように縫い上げる・・・って、難しそうだなぁ~と思いましたが、やってみることにしました。 

一生懸命縫ったのですすけど、本当なら2~3センチつまめば良かったものを、ガッツリ5センチくらいつまんでしまったので、結果的に丈が短くなりすぎちゃって、失敗でした。
上げ

 

上げる位置(縫い止める位置)もね。 ちょっとイマイチだったみたいでして。 前は高すぎ・後ろは低すぎ・・・そうなんです。メンズの腰紐って、へそ下3寸の前下り、後ろ上がりで締めるんですよね。  地面に平行に縫い上げちゃったら、帯の中に隠れないんです!!
前と後ろ

角帯だと絶対に出ちゃうと思ったので、あえて兵児帯を結びました・・・が、あうぅ~ それでも出ちゃうーーー!!
前と後ろ

 

どっちにしろ上げ過ぎちゃって丈が短くなってましたので、前だけ糸をほどいてみました。 そしたらなんだかちょうどいい? 「なんだ、上げなんかしなくても良かったんじゃん?」と、出かけてみてから思いました。
浴衣

 

後ろは糸を解かなかったので、ちょっと短いんですけどね。 男性の浴衣のサイズ感を見るのに、とても良い勉強になりました(笑)
後ろ

長めの浴衣を、腰紐でたくして着てみました。

昨年の「腰あげもどき」を教訓に、今年の夏は縫い上げをせずに、そのまま着てみてもらいました
メンズの丈

 

気持~ち長いような気もしますけど、許容範囲内ですかね~
ちょ~と後ろがダボ付いて見える気がしないでもなかったので、本当はタオルで補整でもしたらいいんでしょうけど。  暑いですから男性はタオルなんて嫌がりますね。
後ろダボ付き

 

見慣れてしまえば、あまり違和感は無かったです♪
歩いているところ

 

思った以上に、メンズの浴衣のサイズ(身丈)って長めでも大丈夫なもんなんだなーと実感しました。 お腹が出ている「中年メンズ」はなおさらみたいです。(笑)

 

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メンズの浴衣の裄丈

女性でも男性でも、浴衣の裄丈(袖の長さ)は同じ目安です。 手を45度に下ろした時に、手首の骨(小指側の出っ張り)がちょっと出るくらいが理想だと思います。

下の写真は、手をまっすぐ降ろしちゃっていますけど。 
手首

45度に手を上げた状態で矢印くらいまであると、バランス良いということです。

 

メンズの浴衣の身幅

市販の浴衣のサイズって、MとかLだと思いますので、身幅が大きい・小さいなんて、わかりにくいと思いますけど。

上前を両脚の外モモの脇~脇へと取った時に、右足の脇で着物の脇縫いと褄下(衿の下)が合わさるくらいが良いそうです。(許容範囲は、2~3センチずれるくらい。)
浴衣 鼻巾

大きすぎると、内側に巻き込みすぎることになって歩きにくいし。 小さすぎると、巻き込みが浅い=はだけやすいということになります。

 

メンズの浴衣の衿合わせ

男性の浴衣の衿合わせは、鎖骨のくぼみが見えないくらい詰め気味で。 着ているうちに段々開いてきちゃいますので、時々ちょっと直すといいかもです。
衿

 

首の太さや長さにも関係してくると思いますので、あまり窮屈そうに見えない程度に合わせてください。

女性と違って衣紋は抜きません。 首の後ろは普通にシャツを着るように乗せて良いと思います。

 

メンズの帯の位置

  

男性は腰紐をおへその下10センチくらいで締めるので、その紐が隠れる位置です。

気持ち的に前下り・後ろ上がりで帯を締めます。
前下り

 

兵児帯の場合は、前を15センチ巾・横を12センチ巾にすると良いそうです。 腰の左脇で片蝶結びに結びます(コンパクトに)。
輪が外側・羽が内側・・・だそうなので、下の写真は逆だなぁ・・・(すみません、これで合ってました。)

■背縫い側に「輪」が来ます。左腰に結び目がくる場合は、↓下の写真のままでOKです。右腰に結び目を持ってくるなら、輪を逆にしてください。
わ

また今度、リベンジしてみたいと思います!!

 

 

区切り線

■男性の浴衣の着付けについては、七緒vol.18のP101とvol.30のP98で紹介されています。

 

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