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ドアノブに引っ掛けて、袖付の糸が解けました。
布地自体が破けちゃったら、自分で補修は難しい気がしますが、糸が切れた・解けたという場合は、自分でお直し可能です。
単衣の着物の「袖付」縫い直しのやり方です。
ついでなので、袖付寸法を長くします。
「着物紹介・【単衣】型染め縮緬小紋」の記事にも書いたんですけど。 元々、袖付寸法が短かかったらしく、帯の上にポヨンとたるみができていたので。
お直しついでに、袖付寸法を23cmと1.5cm長くしました。
袖付を長くする分、身八つ口が狭まりますが、今回はそれでも14cmの身八つ口があるので、これはそのままにしています。
ひっかけたのは右袖だけですが、袖付寸法を変えるので、両袖のお直しをいたしました。
縫い始める前の下準備。マチ針を打つまで。
袖付を縫う時の、袖と身頃のセットの仕方です。
- 1:衿側から手を入れて、肩山を掴む。
- 写真は右袖の場合です。着物を表におき、衿側から手を入れて、肩山の縫い代あたりをつまみます。
- 2:掴んだ肩山を衿から引き出し、下の写真のように置く。
※身頃は裏向き。中に袖が表向きで入ってる状態。
- 3:縫いやすいように、袖側のくけを外す。(縫う場所の前後のみ)
※今回はほつれたところを直す(+少し長くする)だけなので、縫いたいところだけ、袖のくけを外します。
- 4:袖付止まりから元の縫い線へつなげてマチ針を打つ。
※今回、裄丈は変えないので、元の縫い線上をマチ針でとめます。くけを外した袖の耳(縫い代)は開いてください。
※寸法を1.5cm長くしますので、袖付どまりから5cm測って、その位置から縫い代幅が5㎜となるようにします。 袖付止まり:0mm→5㎝上がったところ:5mmとなるように自然につないでください。
※写真・ピンクの点線部分を縫います。
- 5:右前袖を縫ったら、右後袖を縫う。
※袖付は、袖付どまり~肩山~袖付どまりとぐるっと1周縫いますが。 今回は補修なので、前袖側と後袖側をそれぞれ縫います。 左前袖と右後袖は、身八つ口から肩山へ向かって縫い、右前袖と左後袖は、肩山から身八つ口へ向かって縫うことになります。
※いづれも縫い始めと縫い終わりは一針返してください。(縫い終わりで一針返して玉どめする前に、平ごて(アイロン)をかけて、よく糸こきをしてください。)
- 5:キセをかける。
※縫い目がギリギリ見えるくらいに折山を取って、キセをかけます(アイロン)。 表に返した際に、袖が見ごろの上に乗る形でキセがかかっていればOKです。
- 6:袖付どまりにかんぬきどめをする。
※糸は2本取りで、かんぬきどめをします。 動画で観てね。
- 7:袖側に振りぐけをします。
※袖付を縫うために、最初に外した袖のくけを元に戻します。 耳ぐけ、もしくは三つ折ぐけで、元の縫い方に準じてください。
ドアノブでほつれた袖の修復終了
袖付の補修(長さ足し)とかんぬきどめで、ドアノブでほつれた袖の修復が終わりました。
ビリっといった袖付だけを直すのであれば、1カ所縫えば終わりだろうと思いますが、今回は袖付寸法を長くしたので、左右の袖の前袖・後袖と合計4カ所縫い直したので面倒でした。
この際袖を一度外してしまって、裄出しなどしても良かったと思いますが、こういう時に限って、元からちょうど良い裄丈だったりするんですよねー
袖を外して裄丈出しする方法は、また別途ご紹介させていただきますねー