男の浴衣(ゆかた)の着付け。自分で着るメンズ浴衣。(少しサイズが大きい浴衣)~キモノ-着るなら.浴衣~

メンズ浴衣(ゆかた)を自分で着る着付け方。(少し身幅が大きい場合)

■メンズ浴衣(ゆかた)を自分で着よう! ちょっとサイズが大きい(身幅が広め)浴衣を、息子に着てもらいました。 自分で着る際の参考にどうぞ。


 

メンズ浴衣の着方を動画で。

メンズ浴衣の着方を静止画で。

少し身幅の大きいメンズ浴衣を、息子(23歳・撮影時)に着てみてもらいました。

■動画のモデルと浴衣のサイズは以下の通りです。

息子:170センチ・58キロ
使用浴衣:身丈(肩)146cm、裄丈70.5cm、前巾25.5cm、後巾31.5cm、衽巾15.5cm
※ジャストサイズの浴衣であれば、下前を脇に入れ込む必要はありません。

1:浴衣を着たら、袖口を持って両手を伸ばす。

袖口を持って
腕を伸ばす

浴衣に腕を通したら、左右の袖口を持って腕を伸ばします。 自然と背縫いが体の真ん中にくると思います。

2:掛衿を合わせてから、片手で背縫いを持ち前後の「中心」を取る。衿の抜きを加減する。

掛衿合わせる

掛衿の端と端を合わせてから、片手を背中に回して背縫いをつまみ、再度浴衣の中心とカラダの中心を確認します。  その際、浴衣の後衿が首に付きすぎたり、逆に抜けすぎたりしていないか?衿の加減も見てください。 普通に「シャツ」の 衿を合わせる感覚で大丈夫です。

3:衿先から10~15cmくらい上を持ち、そのまま手を前に引いて浴衣をお尻につける。

衿先の少し上を持つ

衿先の少し上(10~15cmくらい)あたりを持って、手を前に出して浴衣をおしりにぴったり付けます。

4:お尻を「基点」に浴衣をひらいて、上前の幅を取ります。

お尻を基点

ジャストサイズの浴衣であれば、そのまま左右の衿を合わせて腰ひもを締めればよいですが。 今回は、身幅が広め(サイズが大きい浴衣)を着ますので、 下前でサイズ調節をする必要があります。

3で伸ばした腕をそのまま開いて、右手を斜め前方向に伸ばすようなイメージで、若干右手側(下前)が広くなるように浴衣をスライドさせる感じです。

上前を決める

左の脇線が前にこないように右手を引きつつ、上前(左手)の衿先を右腰骨にかぶせる感じで、上前を決めてください。  その際、浴衣の裾線はくるぶしに少しかかるくらいになるよう注意します。 

5:上前位置が動かないように左手を開き、今度は下前(右手側)を身体に沿わせます。
 ※衿先は左脇で前に折り返します。(浴衣の褄先を裾線より15cmくらい上げます。)

浴衣のしたまえ

4で決めた上前がずれないように意識しながら、下前を身体にそわせて巻きます。 その際、衿先を脇でキュっと上げると「褄先」が上がって裾つぼまりになります。  余った下前は巻き込まずに、脇で前に折り返してください。 この時、右の脇線あたりの裾長さは、くるぶしの真ん中くらいが理想です。

下前のつま先

6:下前を押さえるように上前を重ねてください。
   (4で決めた位置になるように)

浴衣の上前

左脇で下前の衿先を押さえるようにして、上前を巻いて(重ねて)いきます。 上前の褄先は7㎝くらい上がると見た目が良いです。 ただし、 上前の裾から下前が出ないように気を付けてください。(少しくらいは良いですが、見えない方が見た目良いです。) 
※息子はピタっとタイトに巻く方が着心地が良いとのことですが、好みもあるかと思います。 少しふんわり巻く方が歩きやすいですが、ゆるすぎると着くずれします。

7:腰ひもを締めます。 前はへそ下3寸・後は腰骨にかかるくらいで。

腰紐メンズ

腰紐の中心を持って、前の「身幅」に渡し(へその10cm程度下あたり)、後ろで紐を交差させます。 その際、両手の親指を上向きに立てて紐の下でシュッと「真ん中から脇へスライド」させると、浴衣の シワを脇に寄せて紐を締めることができます。

後でしゅっと締める

※腰紐は脇で「ぐっと斜め下に向けて引く」としっかりと締まります。

メンズの腰ひも

■男性用の腰ひもは、女性用の紐よりも長いです。 お持ちでない場合は女性用を使用しても良いですが、長さが足りないかもしれません。 その場合は「足し紐(別の小紐を片先に足す)」を するか、長尺タイプの腰ひもを使ってください。

8:腰ひもを結んで始末する。 

腰紐の結び方

腰ひもを前で結びます。 結びめは、身体の中央を外して左右どちらか寄りになるようにしてください。(動画では体の左よりにしています。)

結び方は、2回絡げて片リボン結びする「片花結び」や片輪結び、片蝶結び、蝶々結びなど、緩まなければお好きな結び方で大丈夫です。 紐の長さにもよると思うので、結びやすい結び方でどうぞ。

紐端は、1巻き目の紐に絡げてブラブラしないように始末します。 結び目がごろつくようでしたら、結ばずに1巻き目の紐に2回絡げてから交差させて、端を挟み込むだけでも構いません。  上から帯を締めてしまえば、腰紐はそう緩むものではありませんので。

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メンズ浴衣。身幅が広い浴衣の着付けのポイント

誂え(反物から仕立てる)浴衣の場合は、そのまま自然に着ていただければよいですが、市販品の浴衣の場合「身幅が広すぎて上手く着れない」ということもあるかと思い、 サイズが大きい浴衣(細い男性向け)の着方を書いてみました。

衿元が開くときは? 

衿元のゆるみが気になる場合には、腰紐に衿を挟み込むと、開きにくくなるようです。
※引き出した衿が下側になるように帯を巻けば、帯を締めた後でも指を入れて引っ張れます。

衿が開くとき

身幅が広い浴衣の着付けのポイント・まとめ

  • ・上前を巻きすぎると、左脇線が前にくるので注意する。
  • ・広い分は、下前を脇に入れ込んで調節する。
  • ・腰ひもより上(上半身)の背縫いは、背中の真ん中にくるように着ること。
       (紐より下で調節すること)
  • ・腰紐より下で背縫いが、身体の右脇にくるのは大きすぎです。
     ※どうしても着たい場合は、身体にタオルを巻いて補整する。
  • ・下前を巻き込んでしまうと歩きにくい。前に折り返して「巻き込まない」こと。
  • ・衿元が開く時は、腰紐に衿を挟み込んで引く。(帯を巻く際に引き出した分を下に向ける。緩んだらその都度引っ張る。)

ちなみに、身丈が長い場合は、腰紐上にたくすことで調節をします。 ズボンやスカートのように裾上げはしません。 腰紐を締めてから、両腕を高く上げ下げすると、結構浴衣が上がりますので、 やってみてください。 それでも長いようなら、内揚げ部分身丈直しをすることをおすすめします。

サイズ感については、こちらでどうぞ。

メンズ浴衣のサイズ感
男浴衣の着こなし。サイズ感

メンズ浴衣がカッコ良く見える「身丈・裄丈・身幅」サイズとは? 合わない時の対処方法も。

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