メンズ浴衣(ゆかた)を自分で着る。角帯「男貝の口」の結び方
■メンズ浴衣(ゆかた)を自分で着よう!
基本の帯結びとして、綿博多の角帯を使って「男貝の口(おとこかいのくち)」を自分で結ぶ場合をご紹介しています。 前で結んで後に回す方法もありますが、ちょっと練習すれば簡単にできるので「はじめから後ろで結ぶ」方法です。
メンズ浴衣の帯結び「男貝の口」の結び方を動画で。
「男貝の口」の結び方を静止画で。
自分で結ぶ&後ろで結ぶ「角帯の貝の口」結び方
博多・角帯の手と垂の決め方
一般的には「華皿が上。独鈷が下。」となるのが帯の正しい向きだそうです。 独鈷が下側になるように、手(巻き始め)と垂(帯の終端)を決めてください。
「絶対」ということではないようですので、すでに2つ折りにした折り跡が付いている場合には、折癖のある方を「手」として良いと思います。
1:手先を握こぶし分取り、左腰の後方に当て角帯を巻く。
手は2つ折りにします。
※時計と逆方向(左腰⇒右腰)は関東巻きです。 出来上がりの帯の向きが逆になりますが、巻き方はどちらでも構いません。
2つ折りした手は、自然に後ろで開いてください。
2:帯は1周巻くごとにしっかり締めて、3周巻く。
※恰幅の良い男性は、2周でも構いません。 3で帯の中に入れ込む分で調節します。
3:左手で帯を持って、余りを前帯に入れ込む。
左手を身体の脇で45度でおろし、手で持っているところから帯を折って、前帯の下に入れ込んでください。
4:左後ろ腰で垂上・手下で帯を合わせる。
垂先を輪にしたまま、後ろへ回します。 手は、背中心くらいまで2つ折りのまま引き出してください。
※この時、手と垂の長さが同じくらいだとキレイに貝の口を作れます。
手が下・垂上になるように、手を左下方向へおろして、垂を上に乗せます。
5:垂上・手下で、1回結ぶ。 ぎゅっとね。
垂先を下から上にくぐらせるようにして、1回結びます。 緩まないように、しっかりと締めてください。
6:貝の口に結びます。
垂先を先に折ってから、中に手先を通して、貝の口を作ります。
※貝の口自体は、力任せに引きすぎないでください。 結び目が緩まないように気を付けつつ、キレイに形良く作ってください。
■完成♪ 角帯の男貝の口です。
※関東巻きの場合、左肩甲骨の下あたりに結び目を置きます。 垂と手の長さは2:3がバランスよく見えるそうです。 関西巻きの場合には、逆向きになるので右肩甲骨下に置きます。
7:前帯や浴衣を整えます。
帯結びが終わったら、前帯や浴衣をきちんと整えて完成です。
※帯の上線&下線は、きっちり重ならなくても(まっすぐでなくても)構いませんが、腰紐が見えないようにしてください。 基本は前下がり・後上がりで、前はへそ下3寸(10㎝程度)です。
※帯を締めている間に、裾が上がったり、末広がりになっていたりするので、裾線の位置(くるぶしくらい)を確認し、キモチ褄上がりにしておきましょう。
男貝の口を結んであげる場合
ずいぶん前の記事で恐縮ですが、「浴衣を着せてあげる&男貝の口を結んであげる」はこちらでどうぞ。
男浴衣の着付け。着せてあげる編
メンズ浴衣を着せてあげる場合の着付けと貝の口の結び方。(過去記事)