綿縮(めんちぢみ)の浴衣(ゆかた)
平織の緯糸に強撚糸(きょうねんし)や収縮糸を使って織り上げた後、湯に浸して揉み、縮ませて表面に小さな波状の凹凸を出したものが縮(ちぢみ)です。
■参考:綿麻楊柳も綿縮の一種です。
緯(よこ)糸に強撚糸を使って、よりが戻ろうとする力でできる凸凹を「しぼ」をと言います。
ちぢみには、麻、綿、綿麻などの素材があって、絹の場合には「縮緬(ちりめん」と呼び分けられているそうです。
綿縮緬というのもあるようなので、綿縮と何が違うのかなー?と思って調べてみたら、「綿縮緬は、縦糸に生糸、横糸に綿糸を用いて縮緬のように織った織物。 (コトバンクより)」ということなので、使っている糸の素材が違うのだろうと思います。
一般的に縮(ちぢみ)と言ったら、綿縮のことを言うそうです。
しわになりやすい麻の着物も、生地の表面に小さなしわが寄っている「縮」だったら気になりません。 ノーアイロンで着れますので、お手入れが楽。 麻や綿麻は自宅で手洗いすることも可能です。
しぼがあるので、汗をかいても肌に張り付きにくく、さらっとした着心地で、着物通にも人気が高い素材ですね。 麻が入るとシャリ感が出るので、一層涼しげな感じになります。
麻の縮は夏着物(薄物)になります。明石縮や小千谷縮が有名ですね。 麻は熱を持たないので、下着まですべて麻でそろえると、めちゃめちゃひんやりと涼しく着れるのだそうですよ。
綿縮は、小倉,岩国,川越,銚子,足利,阿波などが主な産地として知られています。
綿縮には、縞や格子柄のものが多く、男物サイズも反物も多いので、ふくよかな方にもおすすめです。
綿縮には、片しぼタイプと両しぼタイプがあって,しぼが縦にできる片しぼタイプを「綿楊柳」とか「楊柳縮」と呼ぶそうです。 楊柳は、よりをタテ糸にかけたもので、 洋服地のクレープ生地と同じです。 綿縮は、両しぼタイプのことを言うのが一般的だそうですよ。
しじらの浴衣(ゆかた)
男物の浴衣(ゆかた)・甚平や、子どものゆかた・甚平にもよく使われているしじら織りです。
■しじら織りの浴衣(ゆかた)
※しじら浴衣(ゆかた)の関連記事はこちら
よく覚えてないんですが、たしか↓これもしじら織りだったような?
■しじら織り?の浴衣(ゆかた)
上下画像とも、骨董市で買った浴衣(ゆかた)ですが、下側のしじら織り浴衣は裄が短かったので、自分でほどいて裄出ししました。
木綿の単衣着物にあたるしじらの浴衣は、家で洗えて・ちゃんと干せばアイロンいらずなので、普段着として着やすいゆかたと思います。
シャリっとパリッとして肌につかないデコボコ感があるので、真夏はもちろん浴衣(ゆかた)として使えますし。
綿100%のしじらでしたら、単衣の時期は衿をつけて名古屋帯・半幅帯で、単衣着物としても使えるのだそうですよ。
(麻が入っているものは盛夏限定が良いと思います。)
汚れを気にせず、雨の日にも気楽に着れますから、1枚あると便利ですよね。