浴衣(ゆかた)を着る時の下着はどうする?!浴衣の着付け「下ごしらえ」について
■浴衣(ゆかた)の着付に使うものについて解説します!
モデルさん着用浴衣(ゆかた)帯など:Macle
※モデルさんの着付けではなく、一般的な着付け(自分で着る、家族に着せる)を前提にご説明しています。
浴衣の下着選びのポイント
浴衣の下に着る「インナーウエア」選びのポイントは、暑くないか?衿は開いているか?着心地はどうか?透ける浴衣(ゆかた)の場合に格好悪くないか?だと 思います。
■暑くないか?
■衿は開いているか?
■着心地はどうか?
■透ける浴衣(ゆかた)の場合に格好悪くないか?
最近の浴衣は「透け感」を楽しむものが増えているので、透け対策はしっかりしましょう! 自宅の鏡で見た時には気づかなくても、 外で・遠目に見たら結構透けてた・・・・・・なんてことも多いです。 「知らぬは我が身ばかりなり」という恐ろしいことになりませぬよう、お気を付けになってください。
また、衿や袖口・裾から、なるべく下着が見えないものの方が、カッコ良く着ていただけると思います。 着ていて暑くてたまらないとか、 ベタベタひっついたり、チクチク・ゴワゴワしたりしないとか、着心地が悪くないものを選ぶことも大事です。
浴衣(ゆかた)の下着は、「洋服のもので代用」することもできますし、自作することも可能です。 買う場合には、サイズ・素材・形などを良く考慮して、なるべくお安く 長く使えるものを選んでください♪
浴衣の下着:ワンピースタイプと、上下別の場合の組み合わせ例
浴衣の下に着る「ゆかた下(ゆかたスリップ)」のように上下一体型のタイプは便利ですが、丈の調節が効かないのが残念なところです。
お子さんでしたら「肌シャツ+ショーツ」でも構いませんが、大人女子なら『ひざ下10㎝(ふくらはぎの真ん中あたり)』くらいまでの長さが欲しい気がします。 透ける浴衣を着るのでしたら、なおさらですね。
ゆかた下をお持ちでない場合の代用は、キャミや肌シャツ+裾除けで代用しましょう。 着物上級者に人気のステテコもおすすめのアイテムです。
上下一体型のタイプ | 浴衣(ゆかた)下、または着物スリップ、着物ワンピースなど。 短すぎないタイプがオススメ。 短いゆかた下は、リメイクを別途ご紹介します。 |
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上:肌襦袢 | 袖が長い・細いと暑いです。 フレンチスリーブやゆったりしたお袖の肌襦袢がおすすめです。 |
上:肌シャツ | 襟ぐりが大きく開いていれば、普通の肌シャツで代用できます。 脇汗用や冷感速乾タイプなど、機能性のあるものを選びましょう。 もちろんカラーは、モカやベージュがおすすめです。 |
上:キャミソール タンクトップ |
透けない浴衣(ゆかた)なら、キャミソールやタンクトップでもOKです。 和装ブラの代用として、ワイヤーなしのカップ付インナーも良いと思います。 ただし、肩ひもが透けるとあまり見てくれが良くないので、その場合は肌襦袢と兼用で。 |
上:補整着 | ワタシは、着付け教室の初回授業で作ったものを、30年経った今でも時々着ます。透けない浴衣なら、補整着+裾除けで大丈夫です。(作り方を別途掲載します。) |
下:裾除け | 長さが調節できるので便利です。 できるだけ足さばきが良く、汗をかいてもはり付かない素材のものを。 |
下:ペチコート | 洋服用のペチコートでも、長さ・色・素材が合えば使えます。 着物用のペチコートもいろいろなタイプがあります。 |
下:ステテコ | 着物好きな方は「夏はステテコ」とおっしゃる方が多いです。 お手洗いに行くことを考えて、ローライズのタイプが良いと思います。 |
※上と下の組み合わせはお好みでどうぞ。
上下一体型。浴衣(ゆかた)下、または着物スリップ、着物ワンピースなど
浴衣(ゆかた)下、または着物スリップ、着物ワンピースなどの「上下一体型」は、1枚着ればOKなので便利ですね。 短すぎないものを選んでください。
「ゆかた着付けセット」にも含まれている「ゆかた下(ゆかた下着)」は、丈が短いものが多いです。
■身長163㎝程度で、身丈78~87㎝のゆかた下を着たイメージ
※ワタシが着ると(身長163cm)87cmのゆかた下でも、膝上丈になります。
透けない浴衣(ゆかた)であれば、お尻が隠れる長さがあればとりあえず問題ないとは思いますが。 万一裾がはだけた時のことを考えたなら、 三十路を過ぎたら「ひざ下」くらいの長さが欲しいところです。 太ももまで露わになるのは、大人女子には避けたいところですからね。
透ける浴衣を着るのであれば、ひざ下10㎝(ふくらはぎの真ん中あたり)くらいの長さが理想です。 にょっきりと脚が映るのは「卑猥」なので、注意しましょう。
大人の女性が着る場合には裾除けと組み合わせると良いと思いますが、そのまま重ねてしまうとモサつきますので。
ゆかた下を「肌襦袢」に簡単にリメイクする方法を別途ご紹介いたしますね。
上:肌襦袢
肌襦袢は、裾除けと上下合わせて着る着物の下着です。 袖の長さや幅・レースの有無・素材など、いろいろなタイプがありますが、浴衣(ゆかた)の下着として 着るのであれば、なるべく涼しく・快適に着れそうなものを選んでください。
ワタシは「楽屋着」という踊り用の下着を夏に着ることが多いです。(シワシワですみません)
上:肌シャツ
襟ぐりの開いた肌シャツなら、洋服用で「ゆかた下着」として代用できます。 あまり透け感の強くない浴衣(ゆかた)で使ってください。
ワタシは、脇に汗取りパッドの付いた肌シャツがお気に入りです。 浴衣(ゆかた)の汗ジミ対策にも♪
肌シャツをゆかたのINに着るのであれば、脇汗対策以外にも「背中汗対策」、「冷感速乾」や「抗菌防臭」などの機能性を持つものが良いですね。
カラーは、浴衣と同色かモカやベージュを選びましょう。
上:キャミソール・タンクトップ
透け感の少ない浴衣は、キャミソールやタンクトップでも構いません。 あまり胸を強調しないタイプのブラカップが付いていると、安心ですね。
カップ付インナーは、ノンワーヤーのものを選びます。 「寄せて・上げる」タイプではなく、スポーツブラのように胸を抑えるタイプがおすすめです。
下の写真は、ゆかた下のINにキャミソールを着ていますが、肩ひもが目立つのがわかりますね。 キャミ+透ける浴衣だと、同じようになる可能性が高いです。
ですので、透ける浴衣にブラカップ付のキャミソールを着る場合には、 ちょっと暑くなりますけれど何か1枚重ねてください。 ケースバイケースとは思いますが、キャミ+ゆかた下+浴衣であれば、肩ひもは気になりませんでした。
上:補整着
30年前、初めて着付けのお稽古で作った補整着は今でも健在! だいぶボロボロですけれど、とても使いやすく、着付がキレイにできるので捨てることができません。
当時の着付けの先生に「透けない浴衣だったら、補整着+裾除けで大丈夫」とお墨付きをいただいていますので、ゆかた下着としてお使いください。
胴にさらしを多めに巻けば、お胸の大きな方、ふくよかな方でも和ブラナシでOKです。 補整タオルを縫い付けておくことができるので、痩せている方にもおすすめですよ。
作り方は、別途ご紹介いたします。
下:裾除け
裾除けと書いて「すそよけ」です。 巻きつけ式、スカート式などがありますが、ペチコートと違ってゴムではなく紐で締めます。
ベンベルグ(キュプラ)のように、落ち感が良く足さばきの良いタイプがお勧めです。 夏用の麻素材や楊柳(クレープ素材)などもあるので、暑がりな方は夏用で。
柄有タイプや裾レースの裾除けもありますが、透ける浴衣の中に着けるのでしたら、白無地やベージュの無地が良いと思います。
裾除けの長さは、上部を折り返して調節しますが、さらし部分で「下っ腹」をキュっと抑え込むと、着痩せして見えると言われています。
下:ペチコート
これ↑いいですね! ほっそりとした柳腰を作る「夏用のガードル機能付きペチコート」だそうです。
和装ペチコートではなく洋服用でも、長さや色などが合えば使えます。
下:ステテコ
上の写真は「夏用の楊柳ステテコ(メンズ用)です。
着物好きな方に「ステテコ愛用者」は多いようで、着物雑誌でも良く紹介されているアイテムです。
ガウチョやワイドパンツのような形のステテコも涼しげですが、裾口にゴムの入ったタイプでしたら、トイレが楽かと思います。
上げ下ろしがしやすい、ローライズタイプが良いと思います。(ハイウエストは帯の下になるので、着脱が大変です。)