浴衣のきつけ。おはしょりを上げる。
■ おはしょりのたたみ方と長さの調整。
浴衣のおはしょりは、おはしょりが長い、左下がりに斜めになる、2枚(両身頃)あると厚ぼったい・・・・・・という場合には、 下前のおはしょりを斜めに折り上げて胸の下に畳みます。 下前のおはしょりを上げた後に、上前のおはしょりのを整えてください。
おはしょりのたたみ方
おはしょりを2枚下ろすと厚ぼったくなる時には、下前(内側)のおはしょりを右脇から斜めに・三角を作るようにして折り上げます。
せっかく決めた衣紋抜きや衿元を崩さないように注意しながら、下前のおはしょりを手の指先で内側に入れ込んでください。
折上げたおはしょりが左胸の上に乗ってしまう(帯から出てしまう)と、表に映ってしまいますので、その場合は胸の下に収まるようにたたんでください。
※見やすいように、左の肩をゆかたから抜いています。
本来は上前の下(内側)で行う作業です。
おはしょりをコーリンベルトでおさえる。
右脇から左のアンダーバストへと、下前を三角に内側へ折込んだら、コーリンベルトでおさえると良いです。
前述したように、折り上げたおはしょりが胸の上に乗ってしまう場合には、小さくたたんで胸の下に納めます。 帯の中に入る位置にくるようにして、コーリンベルト(着物ベルト)で 押さえましょう。
要するに、帯の下に出るおはしょりが、ブワブワ・モコモコとかさばらなければ良いわけですね。 下前と上前、両方あると厚ぼったくなるので、 見てくれが良くなるように下を折り上げて出ないようにする。 これが「おはしょりを上げる」ということの意味になります。
胸紐をかける。
コーリンベルトをかけたら、今度はアンダーバストの位置に胸紐をかけます。 これは、斜めになったおはしょりを整える(長さも調節)する際に、 衿元が崩れてしまわないようにかける紐です。
ななめに下がるおはしょりは「舟形」と言って、本来はこのままでも良いとされています。 おはしょりが斜め(舟形)でも良い・長さもちょうど良いという場合には、胸紐は必要ないので、 このまま伊達締めを締めてしまって構いません。
最近では、まっすぐのおはしょりの方が格好よく見えるため、上前のおはしょりも整えることが多いです。
おはしょりを引き上げて長さを整える。(おはしょりをまっすぐにする)
上前のおはしょりを整える場合には、まっすぐに・ちょうどよい長さになるまで引き上げます。
今後は上から手を挿し入れて、持ち上げるようにすると良いと思います。
右脇は、矢印のところへ入れ込んでしまってください。 (左脇のようにピンチで留めると出てきません)
この時、おはしょりをピシッとさせるコツは、両脇でゆるみをつまんでおくことです。 左は脇縫いの位置でタックをとって、後ろに倒してピンチで留めるとやりやすいです。
このピンチは、帯を締めたら外してください。 くれぐれも、つけっぱなしのままお出かけなさいませんようご注意ください♪
おはしょりについて、さらに詳しく。
おはしょりの長さの調節について、もう少し詳しく書いた記事がありますので、こちらも合わせてご覧ください。
本ページで使っているもの。
浴衣 | きもの館 創美苑 綿麻浴衣(麻の葉柄)。 綿紅梅風ゆかた(朝顔柄) |
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腰ひも | モスリンの腰ひも |
伊達締め | 博多伊達締め。 |
コーリンベルト (きものベルト) |
コーリンベルト。 |
ピンチ | 着物クリップ |