替え袖を作ろう!・・・補足♪

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読者さまより『替え袖の作り方』について、質問をいただきましたので、
補足させていただきます。

たぶん、↓こちらの記事へのご質問だと思いますので、
「続編」ということで御覧いただけると嬉しいです。

 

無双袖の袖底の始末について

無双袖の場合、裏表に縫ってから表に返すと、
袋状になった袖の内側に「袖底の縫い代」が完全に隠れてしまいますので、
始末は何もしていません。

袖底
 

「ナンチャッテ」的な作り方なので、和裁としてはどうか?わかりませんが、
これまで特に不都合なことは起こらないので、そのままで良いだろうと思っています。

 

無双袖の袖底の縫い代について

ワタシが参考とさせていただいたのが、七緒(VOL5) でございまして、
こちらに【着物の袖丈+4センチ】X4と書いてあったので、そう記載いたしましたが。


七緒(VOL5) 着物からはじまる暮らし プレジデントムック 特集:「お手入れ」「お直し」解決隊・小紋日和

 

ワタシ的には「縫い代の長さ(巾)は、あまりこだわらなくてもよいかなー?」と思っています。

実際、ワタシは骨董市で買った中古の襦袢の袖を外して、
好みの袖丈に作り変えることがほとんどなので、時としてギリギリの縫い代だったりしていますしね。

ちなみに、鈴木道子さんの著書で紹介されている替え袖の作り方では、
袷もひとえも、1センチの縫い代(袖丈X2+2センチ)で替え袖が制作されています。

 

鈴木道子さんの作り方は、七緒とはちょっと違っていて、
筒状(袋状)に縫っておいて、輪の部分に口をかぶせるようにしてくける・・・という
作り方です。

イメージでいうと↓こんな感じです。

無双袖

 
手元にあった巾着袋を使って撮った写真なので、袷になっていませんが。
口をかぶせてくける・・・というイメージが伝わりましたでしょうか?

 

袷とひとえ。替え袖の袖底、縫い代の始末について

袖底の返し部分の巾は、いろいろな袖を見てみると、どれも結構まちまちです。

ただ、袷とひとえでは、始末の仕方が違います。
単衣の場合は見えちゃいますので、当たり前と言えば当たり前なんですけどね。

例えば、↓こんな感じです。
ひとえの袖底
 

上の写真は、楊柳のオフホワイトのひとえ襦袢です。
白だと見えにくいので、手作りと思われる化繊の襦袢や紋紗の襦袢も撮ってみました。
単衣襦袢
 

元の袖(布地の長さ)にもよりますが、ひとえ袖は、縫い代の先端が中に隠れるように、
袖底で2回縫うことが多いようです。
縫い代の先
 

上記の写真の襦袢は、どれも3センチ程度の割りと長めの縫い代がありますが、
プレタの絽の襦袢など、5ミリ程度と少ない縫い代になっていたものもありました。

鈴木道子さんの本で紹介されているひとえ襦袢の作り方でも、
1センチの縫い代で縫って(袖全体の縫い代は2センチ)から、0.5ミリをカットして、
表に返してから、二目落としの飾りじつけで仕上げる・・・となっていましたので~

フォーマルとしてお召になるのであれば、話は別ですが、
普段着の替え袖であれば、「縫い代の巾は、お好みでいいんじゃないかな?」と思っています。

 

長襦袢の袖幅について

七緒掲載の替え袖の作り方を見ますと、替え袖の袖幅は、
【着物の袖幅+0.4センチ】
と書かれています。

袖口側の縫い代は1センチで、そでつけ側の縫い代は
【着物の袖幅+0.4センチ】+1センチ・・・の残り。つまりなりゆきです。

着物の袖幅
 

通常、長襦袢の袖幅というのは、着物よりも二分(約0.8センチ)短めと言われていますが。
袖幅
 

襦袢の方が着物よりも長くなるように縫い代を取るのは、縫った後に
0.4センチ内側で折って倒すからです。(キセをかける)
袖口側・袖付け側ともに0.4センチ内で折るので、結果的に0.8センチ短くなることになります。

 

ひとえの場合の袖口側と袖つけ側の縫い代

七緒の替え袖の作り方で、洋服地を使った替え袖の場合ですと、
無双袖ではなく、ひとえ袖のような仕上がりになっています。

この場合の縫い代は、袖口側が6センチ袖付け側が6センチ以上(なりゆき)です。

手持ちのひとえ袖を見てみましたら、袖口側が5ミリ程度か・・・
縫い代 袖口
 

もしくは、耳がそのまま使用してあるものが多いように思いました。
袖口の耳
 

袖付け側(フリの方)は、なりゆきということですが、
3~4センチくらいが多かったです。
フリ
 

七緒の作り方の場合でも、縫い代は3つ折りにして仕上げることになるので、
結果的にはそのくらいの巾になりますね~

 

布地の巾が足りない時は?!

「反物巾は33センチでは?」とのご質問をいただきましたが、
一般的な袖幅が、八寸五分(32.2センチ)、八寸七分(33.0センチ)かと思いますので、
反物巾が33センチということはないんじゃないかなー?と思いました。

最近では、裄丈が70センチ、72センチという方も増えているので、
反物巾自体も巾が広くなっていると、呉服屋さんに伺ったことがありますし。

もしも、もとの袖幅が短い。反物巾が短いといった場合、
替え袖を作るのなら、真ん中にハギを入れるというのは、アリです。

下の写真は、紋紗の長襦袢を2分式に作り直して貰った際に、
上半身分の余った生地で作ってもらった替え袖です。
胴裏
 

袖巾の真ん中部分に胴裏を足して作ってもらいましたが、この袖なら、
着物の中に入れてしまえば、ハギの部分は他人からは見えないです。
(透けない着物が前提ですけど)

こちらは↓もともと襦袢に付いていた袖の方です。
紋シャの袖
 

袖幅32.2センチは、ワタシにはちょっと短いので、使用する場合は、
袖付け側を出さないと。。。。ですね。

袖丈は56センチくらいありますので、ひとえの着物で長めの袖をゲットしたら使おうと思って、
丈を詰めずに仕舞ってあります~♪

以前「替え袖を作ろう!」と記事を書いた際には、自分で作ってみましたけど。
最近では、もっぱらバッグ作家のさくらさんに依頼しちゃっています。
手元にヤフオク出品予定の長襦袢が数枚あるので、近いうちにご紹介いたしますね。

替え欲しい~と言う方は、安い中古の長襦袢から外しちゃうのが、オススメですよ~

※本記事掲載の内容は、七緒や鈴木道子さまの著書を参考にして、
 実際に替え袖を作ってみた(作ってもらった)経験から書かせていただいております。

 正しい和裁の仕方に基づくものではありませんので、ご了承くださいませ。

 

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